ずんずんのずんずん行こう!改!

日々のこころのあれこれじゃよ

毒親育子の克服 第一話 人生の八項目

☆☆☆この物語は、毒親育ちの主人公、毒親育子が、己のトラウマと向き合い、克服しちゃって、素敵な彼ピまで出来ちゃって、年収アップに人生が素敵に輝きだす~!?みたいな話になる予定ですぅ~!?☆☆☆

 

ぐったりするような暑い晩夏のお話です。

 

毒親育子(どくおやいくこ)は、キンキンにクーラーが効いた部屋で在宅ワークに励んでいました。育子は、今年32歳。おばさんと言われるにはそこまで年を取っているわけでもなく、かといって若いと言うわけでもない微妙なお年頃です。

 

育子は何回か転職を繰り返し、今は大手ERP会社のセールスをしています。

(※ERPEnterprise Resources Planning の略、基幹系情報システムを指す。)

コロナ禍で会社は在宅ワークを推奨し、育子も必要がなければ家で仕事をしているのですが…。

 

「な…んだと…!?」

 

育子は、PCのディスプレイを見て、叫ぶような声をあげました。ちなみにどうでもいいんですが、在宅ワーク用に気合を入れて購入した2万円のディスプレイです。

 

そこには「新しいチームリードのお知らせ」と題された会社から届いたメールが映し出されていました。

 

「あいつがチームリード…だと…?」

 

育子のセールスチームの新しいチームリーダーが決まったのです。

 

先日、育子のチームのチームリードが辞め、誰が新しいチームリードになるか皆で噂されていました。

 

『次は育子さんじゃないですか?』

 

なんて後輩の軽口に、育子は「ふふっ」とまんざらでもないと笑っていたものです。

 

しかし…そのメールに書かれていた新しいチームリードの名前は、

 

「万能優佑(ばんのうゆうすけ)」

 

育子の同僚の名前でした。

万能優佑は、育子と同じ転職組です。二人は同じ時期に入社しました。

育子は、この万能優介が入社した時点から気に入りませんでした。

日に焼けた肌に爽やかな笑顔、ストライプのブルーのスーツを着こなし、なぜだか上司の受けもいい…一言で言ってしまえばチャラくてムカつく男でした。

 

そんな優佑が出世して育子の上司になるのです。育子は頭を抱えたくなりました。

絶好調の優佑とくらべ、育子と言えば…。

 

上司受けはお世辞にも良いとは言えず、入社以来同じ職位…

 

しかも、最近は上司に、

 

毒親さんにはリーダーシップとかは期待してないから』

 

なんて言われてしまう始末です。死に味が増えます。

 

ぴえん…。なんであいつが…。

どうせあたしは上司の受けが悪くて、いつもいつもこうよ…。

 

泣きたくなって、育子は彼氏に連絡をしようとスマホを手に取りました。

 

そう、育子にも彼氏がいるのです。

この三カ月ほど会っていない彼氏ですが…。

 

LINEを見てみると、三日前に育子が彼氏に、

 

「そろそろ飲みに行かない?笑」

 

と送ったメッセージが未読スルーされたまました。

 

グぅ…と育子はここでもダメ―ジを食らいました。

 

多分「笑」が悪かったのよ…。

 

そう思いたい育子です。これはすでに彼氏ではないのでは?とは考えたくありません。

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育子が眉をひそめていると、今度はスマホが震え、誰かから電話がかかってきました。

スマホには母親の名前が浮かんでいます。

 

うっ。

 

と苦虫をつぶした顔をしました。

出ようか迷いましたが、育子は電話に出ました。

 

『あ、育子ちゃん?』

 

電話の向こうでは育子の母親のネコナデ声が聞こえてきました。

もうそれだけで、なんだかイライラして育子は思わず、

「仕事中は電話かけてこないでっていったじゃん!在宅勤務だからって仕事してるんだよ!」

と強い口調でこたえました。

『あ、ごめんねぇ』

母親は全然悪くなさそうに言うと、

『ちょっと聞いてくれる?お父さんが、もうあたしの年金払わないって言い出したの。働いてるなら自分で払えって…』

ネコナデ声を続けながらそう言いました。

「…働いてるならそうなんじゃないの?」

育子は冷めた感じでこたえました。

『働いてるっていってもパートよ?年金なんて払えるわけないじゃない。大体あなたのお父さんは、私の仕事のことをパートなんてってバカにしたのよ?私が働いて家計の足りないところをまかなってきたのに。大体、あんたが大学出るまで2千万円かかったのよ?

 

いや!それは関係ないだろ!!

 

プッチーン!とキレて、育子は

 

「…うるさいなぁ!もう切るよ!」

 

そう叫ぶと電話を切りました。

 

「いつも全く…」

 

電話を切った後、育子は湧き上がるような怒りが沸いてくるのを感じました。

育子の母親は毎週こんな電話をかけてきます。内容は決まって、父親の悪口、お金がない話、日によってはパート先の愚痴…このルーティンです。

 

電話を切った後は育子はいつも怒りが沸いて、そのあとは暗く惨めな気持ちになります。

 

どうしてお母さんは私をこんな気持ちにさせるんだろう。

 

「ああ!もう嫌だ!」

 

育子は思わずスマホを床に叩きつけました。

 

しかし物に当たったところで何かおこるわけでもありません。

哀れなスマホの画面はピキっとひび割れました。

 

「ぴえん…」

 

割れた画面を見て、育子はへなへなと座り込みました。

 

その時です。

 

ブルっとスマホが震えました。

また母親から電話がかかってきたのか?と育子は身構えましたが、そうではなく、代わりにスマホにはぽっかりとLINEのメッセージが浮かんでいました。

 

『生きづらくありませんか?』

 

「は?」

 

中々煽るようなメッセージです。しかも、差出人不明は不明。

 

「なにこれ、キモっ」

 

と育子がそのメッセージを消そうとしたその瞬間、

 

「!?」

 

スマホがまばゆく輝き出し始めました。

 

「な、なにこれ!?」

 

スマホの画面からぽっこりと光の玉が浮かび上がり、それはやがて収束し、

 

「はろはろやっほ~☆」

「!?」

 

二頭身のポニーテルをした変な生き物に姿を変えました。

背中には妖精の羽のようなものがついてぷかぷかと宙に浮いています。

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「わたし、ずんずん!インターネットの妖精なの」

 

ぱちっとウィンクをしてその生き物は言いました。

 

「ど、どええええ!?」

「ほらぁそこ、SAN値下げない、下げない」

 

ずんずんと名乗った妖精(?)は持っているステッキでぺしぺしと叫ぶ育子の頭を叩きました。

 

「な、なんなの!?あなた誰!?」

「だからさっき言ったじゃん。私はずんずん。インターネットの妖精だってば」

「はあ…?」

「インターネット妖精界で昇級試験があってね。生きづらそうな独身30代女性を楽しくハッピーにするっていうのがその試験内容なの」

「い…生きづらい独身30代…」

 

ずさっとその言葉が育子の胸に刺さりました。

 

「そう!パンパカパーン!その対象にあなたが選ばれました。これでハッピーライフ間違いなし!」

 

ずんずんはぐっと親指を突きたてました。

 

「…帰っていただけます?」

 

すっごく冷たく育子はいいました。

 

「ひ、ひど!」

「ひどいのはそっちの方でしょ!人のことを生きづらそうなんて!」

「え?じゃあ生きやすいの?毎日ラブラブハッピー?」

「ら…ラブラブハッピーとまで言えないけど…」

 

育子は言い淀みました。

 

「そんなあなたにご用意しました!こちらをご覧ください!」

「?」

 

ずんずんがステックを振りかざすと、

宙に8つの文字が浮かび上がりました。

 

健康

心の安定

人間関係

余暇

キャリア

お金

家族関係&パートナー関係

貢献

 



「あなたの人生でどこが足りないかみていくの。この8つの項目に10点満点で点数をつけてみて」

「え、えぇ~…。ここにある貢献ってなによ」

「人のために役立ってるかだよ」

「人のために…」

 

育子は思わず口をへの字にしました。

人生で、仕事で、自分が役にたっている実感なんて全くありません。

 

「ほら!さっさと点数つけて!じゃないとずっとここに居座るよ!」

「えっ!なにそれ!怖い!」

 

育子は慌てて点数をつけました。

 

健康 8点

心の安定 4点

人間関係 6点

余暇 6点

キャリア 3点

お金 4点

家族関係&パートナー関係 1点

貢献 2点

 

 

「ふむ…」

育子がつけた点数を見ると、

「特に、キャリアと家族関係&パートナー、貢献が低いね。どうして?」

とずんずんは首をかしげました。

「えー…」

 

育子は唇を突きだしながら、ぶーたれて答えました。

 

「なんか、仕事では同僚が先に出世しちゃったし…彼氏とは音信不通だし、親はわけわかんない電話してくるし…貢献っていっても自分の仕事が誰かのためになってるなんて到底思えないし…」

 

おおう…自分で言っていてなんて情けないんだと育子は思いました。

 

「なるほど~。じゃあその三つの中でもうちょっと点数をあげたいのはどれ?」

「え…そうだなぁ。キャリアかな?」

「なんで?」

「ん、まあ。家族とかパートナーとかは変えられないけどさ、キャリアだったら自分で何とかできるじゃん?」

 

それを聞いて、ずんずんは顎に手をあて渋い顔をしました。

 

「残念でした!」

「え!?」

「仕事に家族、貢献は全部繋がってるの!仕事だけ何とかしようとしても無駄だね!」

「無駄!?」

「このままじゃ冴えない30代で終わるよ!」

「ひ…ひど…!」

「でも大丈夫!このずんずんさんと契約すれば、これからの人生がバラ色に!さっ!契約しよ!

「えっめっちゃ怪しい!?本当に妖精なの!?悪魔とかじゃないの!?」

「大丈夫だって。今までの人生、頑張ってきたけどなんか足りなかったんでしょ?ちょっと何かを変えてみるのが必要なんじゃない?」

「……」

 

ずきっと育子は胸が痛むのを感じました。

そうです、育子は今までずっと頑張ってきました。

受験に就活、リーマンショックの影響で希望した企業には入れませんでしたが、負けじと人一倍勉強して、仕事して…でもなんだかいつも満足できません。

まるで心にぽっかりと穴が空いていて、その穴を掘り続けている感じなのです。

 

「…わかったわ…」

 

はあっと育子はため息をつきました。

 

「よくわかんないけど、契約とやらをやってみるわ」

「やったぁ!」

 

ぱあっとずんずんの顔が輝きました。

 

「でも契約の代償に魂とか、そんなんじゃないでしょうね?」

「まさかぁ。ちょっとマンガ読みすぎじゃない?」

「ぐっ…」

「私と契約するかわりに、しばらくここに住ませてもらうよ!」

「え、ええ~!?」

「東京、家賃高くて…」

「最初から居座るつもりだったんじゃーん!」

 

こうして育子とずんずんの奇妙な同居生活が始まったのでした。

 

続く…。

 

☆☆☆ ☆☆☆

毒親育ちは大体友達!

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