それは産後三カ月目の事だった。体がもうバッキバキで限界だった私は整体に行くことにした。
産後、骨盤矯正とかした方がいいって聞くしぃ?みたいな軽いノリだったのだが、まさかあんなことになるなんて…。
その整体は家の近くにあった。古民家を改装したおしゃれな整体で「ここでいいか」と私はドライブスルーのごとくその整体に入った。待合室もおしゃれで私はえぇやんえぇやん、コリを取って気持ちよくさせてもらおう…と考えていた。
老婆の受付嬢が「医院長がもうすぐで来ます」と言い、しばらくすると初老の整体師が出てきた。作務衣を着た院長からは、熟練整体師めいたものを感じた。
院長は私を見ると、
「じゃあ、ちょっと気を見て、コロナチェックするから」
と言った。
えっと私は思った。
おもむろに院長は私に手をかざして気の流れからコロナに感染しているかどうか調べ始めたのだ。
ちょ、待てよ…!(CV木村拓哉)
気でコロナに感染しているかわかるだと!?そんなのわかったらPCR検査いらないじゃん!
私はそう思ったが、院長の謎の気迫に言われるがままコロナチェックを受けた。
院長は「大丈夫ですね」と言った。
そ、そうか…良かった…のか…?
私は困惑のまま診察室に通された。
私は診察台に横たわり「産後で体が痛くて…」と自分の現状を説明した。院長は「そうですよね…産後は大変ですよね…」と施術を始めた。熟練整体師めいた院長の施術は…その…
普通だった…。
痛くも気持ちよくもない…。
ごくごく普通だった…。
なんだよ期待させやがって…。
そう思いながらも私は施術を受けていた。
一通りの施術が終わると院長は「それではリーディングを行います」と言った。
リ、リーディングだと!?なんだそれは!
うつぶせになりながら私はまたもや困惑した。
院長はうつ伏せの私に手をかざすと気を読み始めたのだ。
院長は「これはアメリカでも採用されている方法ですから」と言った。
アメリカのどこだよ!ユタ州か!?(偏見)と私は思ったがうつ伏せのまま手をかざされている私には何も言うことはできなかった。
このうつ伏せの状態で何か言ったらこの老人に喉元を掻き切られるかもしれない。
私はそんな恐怖すら感じ、なされるままになった。
リーディング(?)が終わると院長は「これは肝臓に寄生虫がいるね…」と言った。
寄生虫…?相変わらず私はうつ伏せのままだったので、ツッコミは不在であった。
「あなた海外に住んでいました?」と院長は言った。私はどきりとして「え、えぇ…」と答えた。私は5年ぐらいシンガポールに住んでいたのだ。「海外の水、特に東南アジアの方にこの寄生虫いてね…」と院長は続けた。
「この寄生虫が日本に入るときは輸入された魚についてるんだけど、小さすぎる寄生虫で検疫で見つからないんだよ…」
いや、それは嘘だろう?
と私は思ったが喉を掻き切られたくないので黙っていた。
私が診察台から起きると院長はその寄生虫について書かれた本を紹介し「この寄生虫は黒豆玄米茶にクミンを煮出したものを毎日飲めば解毒できる」と言った。
院長の目はとても澄んでいた。
そんな院長の目をまじまじと見て、私はここで何か反論などしたら監禁されるかもしれないと感じた。
なので受付で売ってた玄米茶を買った。800円だった。
この何気なく入った整体がスピリチュアル整体院で、そこで寄生虫デトックスのために買わされた黒豆玄米茶は、別に飲まないので人にあげたいんだけど、情報量多すぎて誰にもあげられないから、ずっと家においてある。
☆☆☆ ☆☆☆
スピリチュアルって自分に自信がないとはまっちゃうんだよね…。
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